川の主を探せ! 名音川(大和村)で自然観察会 環境省ら

2023年08月24日

川底の生き物を探す親子連れ=23日、大和村名音

小・中学生と保護者を対象とした自然観察会「名音川の主を見つけよう!」が23日、大和村名音であった。川の生き物に詳しい奄美市名瀬の打和宏介さん(25)を講師に、県内外から13人が参加。川エビや魚、野鳥などの生き物を見つけて歓声を上げ、奄美の豊かな自然を体感した。

 

観察会は環境省奄美野生生物保護センターと奄美自然体験活動推進協議会の共催で、毎年夏に実施している自然ふれあい行事の一環。まず、環境省の職員が川辺を散策するときの注意点として▽川底の生き物を守るため、石を返したら元に戻す▽急に深くなる場所や、毒蛇のハブ、ハチ、熱中症などに気を付ける▽むやみに生き物を傷付けない─などと呼び掛けた。

 

参加者は河口付近から250メートルほど上流へ歩き、網を手に岩陰や川底に目を凝らした。成長すると1・5メートルを超えることもあるオオウナギの稚魚や、地元では食材としてもなじみ深いテナガエビの仲間、木の枝にそっくりなヨウジウオの仲間など多くの生き物が見つかり、打和さんが特徴や見分け方などを解説した。

 

奄美市名瀬の祖母宅に滞在中という神奈川県の小澤陽人君(8)は「テナガエビやカニをたくさん見つけた。夏休み中にウミガメも見られて楽しかった」と笑顔で話していた。

名音川は奄美群島国立公園の第2種特別地域内にある。この日は環境に配慮し、捕まえた生き物は観察後に元の川に放して解散した。