幸せはこぶ黄カマキリ 瀬戸内町の民家で発見
2022年09月24日
台風14号が過ぎ去り明るい日が差した19日、瀬戸内町手安の民家の庭で、金色にも見える鮮やかな黄色のカマキリが見つかった。発見者はこの家に暮らす伊丹陽江さん(74)。奄美大島在住で昆虫に詳しい西真弘さんも「このような色は初めて」と話している。
伊丹さんが黄色のカマキリを発見したのは同日午前9時ごろ、庭の手入れをしていて見つけた。「花かと思ったが、よく見たらカマキリだったので驚いた。野鳥や昆虫などいろいろな生き物が庭にやってくるが、黄色のカマキリは初めて」とうれしそうに話した。
カマキリの体長は約10㌢。写真を見た西さんは「(腹部や前脚などの特徴から)ハラビロカマキリで間違いない。個体変異でたまに色彩が薄い個体がいるが、ここまではっきりした黄色は見たことがない」と話した。
ハラビロカマキリは本州以南に生息し、奄美群島内でも多く見られるが、通常は緑色で、褐色が少数いる。
アマミノクロウサギのように多くの人から大切にされてほしい、と願いを込め「アマミノキイカマキリ」と名付けた伊丹さん。葉に乗せたカマキリを庭の草陰にそっと放し、趣味の俳句で秋を一句。「嵐さり 幸はこびしや 黄蟷螂(きかまきり)」伊丹さんのやさしい笑顔が、幸せの序章のようだ。