良好な状態維持 供利港沖でリーフチェック 与論島
2024年05月25日
サンゴ礁の健康診断「ヨロン島リーフチェック」(海の再生ネットワークよろん主催)が13日、与論島の供利港沖であった。造礁サンゴの被度(生きたサンゴが海底を覆う割合)は浅場(水深約5メートル)で22・5%(前年12月比1・2%増)、深場(同10メートル)は51・3%(同1・2%減)で大きな変動はなく、同法人は「良好な状態を維持している」とした。
同島でのリーフチェックは2000年から年2回実施している。今回はヨロン島ダイビング協議会メンバーのほか、前日に行われた奄美群島リーフチェックサミット参加者ら計19人が参加。底質の状況や魚類、無脊椎生物の個体数を調べた。
同法人によると、参加者からも「今回の調査地は波当たりの強い海域。サンゴも波当たりに強い種が多く生息していた。結果はこの海域での良好なデータといっていいと思う」との意見があったという。
一方、1群体で表面に黒い帯が現れるサンゴの病気「ブラックバンド病」を確認。この原因とされるシアノバクテリアも確認されたため、同法人では「今後も注視していく必要がある」としている。このほか1群体でレイシガイダマシの食害が確認された。
同法人の池田香菜事務局長は「奄美群島でリーフチェックを実践、参加しているメンバーと実施することができてうれしい。今後は群島内で情報交換しながらリーフチェックを継続していけるよう努力していきたい」と話した。