「琉球嶌真景」も掲載
2014年10月18日
芸能・文化
神奈川大学日本常民文化研究所非文字資料研究センターはこのほど、奄美、沖縄を描いた絵巻物を編さんした「日本近世生活絵引(奄美・沖縄編)」を刊行した。絵巻から見える当時の庶民の生活や文化を複数の研究者が共同研究、成果をまとめた。
同センターの絵引研究の一環で国内編では北海道、北陸、東海道に続く4巻目。3年かけて資料の所在調査を進め、人々の生活がより分かるとして「琉球交易港図屏風」「八重山蔵元絵師画稿」「琉球嶌真景(りゅうきゅうとうしんけい)」を厳選した。
「絵引」は字引と似た意味で、絵から道具や人物などの説明を引き出すものとして考えられた造語。同書では、対象作品に描かれている事物、人物の行為に番号をつけ、それを示す言葉をキャプションとして表示。巻末にはキャプションを五十音順に配列し、検索できるようにした。