郷土芸能部門が開幕 伝承、和太鼓で26団体 華やかにステージ飾る かごしま総文 奄美市

2023年07月31日

芸能・文化

【伝承芸能】活気あふれる歌と踊りで稲作を表現した沖縄県立八重山農林高校の「米(まい)ぬ為(な)し」=30日、奄美市名瀬

第47回全国高校総合文化祭(2023かごしま総文)の郷土芸能部門が30日、奄美市名瀬の奄美川商ホール(奄美文化センター)で始まった。初日は一般観覧者を含む約2千人が来場。「伝承芸能」「和太鼓」の2部門で26団体の演舞があり、高校生たちが日ごろの成果を発揮して華やかにステージを飾った。

 

当初の開催日程は3日間だったが、台風6号の影響によりプログラムを変更。31日の発表を中止し、同日に予定していた演目を30日と8月1日に振り分けての実施となった。

 

開会式では安田壮平市長が「次代を担う高校生たちが郷土芸能を継承し、さらなる発展につながることを期待する」と歓迎。郷土芸能部門生徒実行委員長の桑原諒さん(奄美高3年)は「皆さんのたゆまぬ努力と素晴らしい技術が、演奏や演舞を通して十分に発揮されるようサポートしていく」とあいさつした。

 

発表は鹿児島県代表の鹿屋高校と尚志館高校の合同による「祭~鹿屋高須刀舞(かのやたかすかたなまい)~」で開幕。伝承芸能は各地域の舞踊や民謡、神楽などが続き、沖縄県から出場した八重山農林高校は、島の人々が稲の豊作を願って働く様子を活気あふれる歌と踊りで表現した。

【和太鼓】大小の太鼓を力強く打ち鳴らした神奈川県の相洋高校による演舞=30日、奄美市名瀬

和太鼓は各団体が力強い響きを会場にとどろかせた。神奈川県の相洋高校和太鼓部の佐藤翼部長(3年)は「緊張したが、会場の雰囲気を自分たちのものにして楽しめたので手応えがあった」と振り返った。

 

会場を訪れた奄美市名瀬の牧和香子さん(77)は「地域の伝統があることは素晴らしく、いつまでも続けてほしい。和太鼓や踊りもきれいにそろっていて迫力があり、若いエネルギーをもらった」と笑顔を見せた。

 

8月1日は午前8時半開場、同9時開演。26団体の演舞があり、奄美群島からは沖永良部高校のエイサー部が出演する。特別演奏では歌手の元ちとせさんが出演するほか、出演者を対象に生徒交流会も催される。