より良い町へ、政策提言 中高生16人が参加 脱炭素・未来ワークショップ 瀬戸内町

2022年12月18日

子ども・教育

2050年の瀬戸内町を見据えて、より良い町づくりへの課題や政策案を話し合う生徒ら=17日、瀬戸内町古仁屋

瀬戸内町の中高生を対象とした「せとうち脱炭素・未来ワークショップ」が17日、同町役場であった。生徒16人が参加。2050年の瀬戸内町を見据えて、実現したい目標や課題解決の方法などについて話し合ったほか、より良い町づくりの政策アイデアを鎌田愛人町長に提言した。

 

町の長期振興を目指す全体構想「瀬戸内町グランドデザイン」の策定に向けた取り組みの一環。構想策定業務は一般社団法人バーチュデザインが受託し、統計収集や調査、町民の意見聴取などを行っている。

 

未来ワークショップは、将来の地域を担う中高生の意見やアイデアを構想に反映させることが目的。ワークショップの内容は、千葉大学・芝浦工業大学・東京大学が共同で開発したモデルに基づいて実施され、芝浦工業大学の学生6人もファシリテーター(進行役)として参加した。

 

生徒らはまず、町の現状について経済、人口、環境などさまざまな分野を事前に学習。現在の傾向が続いた場合の2050年の様子を数値化して表した「未来カルテ」などを参考に、地域の課題について考えた。

 

グループごとの話し合いでは、生徒らが未来町長の立場として、理想の未来を実現するために今から取り組むべきことや具体的な課題解決策について意見を交わした。

 

最後に各グループが鎌田町長に提言。▽空き家を宿泊施設にする▽子育てがしやすい支援の実施▽アプリやサイトを使った災害の備え─など、町の特性や地域資源を生かしたアイデアを提案した。

 

鎌田町長は「素晴らしい意見がたくさんあった。住み続けたいと思える町にするため、若い世代の声を聞き実現に向けて取り組みたい」と講評した。

 

参加した池地中2年の野崎凰さん(14)は「未来をつくっていくのは私たち。今のうちから島の海をきれいにしたり、情報を発信したり行動していきたい」と意気込んだ。