住用小が文科大臣賞 アユ保護活動継続を評価
2021年05月28日
子ども・教育
奄美市住用町の住用小学校(久永浩幸校長、児童19人)はこのほど、第75回愛鳥週間2021年度野生生物保護功労者表彰で、文部科学大臣賞を受賞した。絶滅危惧種リュウキュウアユの継続的な保護活動が評価された。27日、市内の県大島支庁で表彰伝達式があった。
同表彰制度は、環境省と日本鳥類保護連盟が主催。環境大臣賞や文科大臣賞、林野庁長官感謝状などに全国から計20の個人や団体を選出。文科大臣賞には住用小を含む2小学校が選ばれた。
リュウキュウアユは、天然では奄美大島だけに生息。沖縄本島では、開発などによる環境悪化で1970年代に絶滅したとされる。環境省のレッドリストでは、野生で絶滅する危険性の高い「絶滅危惧ⅠA類」に分類。鹿児島県は条例で希少種に指定している。
住用小のリュウキュウアユ保護活動は、総合学習の一環で2006年から継続。生態観察や生息環境整備を通じてリュウキュウアユの現状を学び、ポスターや発表会で理解を広めている。
27日の表彰伝達式には、同小関係者ら4人が出席。大島教育事務所の松本遵所長から久永校長に表彰状、同校6年の濱本紫音さんに盾が手渡された。久永校長は「表彰は長年の努力と成果に対するもの。活動に携わった人への感謝を忘れず、児童たちの励みとして受け継いでいきたい」、濱本さんは「リュウキュウアユをみんなで守ってこれて良かった。もっときれいな川にできるよう頑張りたい」と語った。