子どもたちが職業体験 地元中高生が「キャリアデイ」企画 奄美市で16日まで

2025年03月16日

子ども・教育

救急救命士の仕事内容を体験する子どもたち=15日、奄美市名瀬

小中学生対象の職業体験イベント「奄美キッズキャリアデイ」が15日、奄美市のなぜまち商店街と奄美海洋展示館で始まった。伝統工芸や専門職、地元企業など約20ブースが設置され、子どもたちが体験活動を楽しみながら仕事内容に理解を深めた。16日まで。

 

主催したのは、12日に金久中を卒業した中山花乃音さん(15)と日置優希奈さん(同)、N高校(通信制)1年の時永萌花さん(16)を中心とした実行委員会。3人は昨年、10代の若者たちが自由なテーマでイベントを企画する「イベント甲子園2024」にエントリーし、2位入賞した。

 

イベントは子どもたちの職業選択の幅を広げることや、古里の自然文化に愛着を持ってもらうことなどが目的。各種催しを企画し、地域の大人たちとも協力しながら、半年間かけて準備を進めた。

 

初日はあいにくの雨天により、大浜海浜公園で予定されていたブースは商店街に移動。奄美海洋展示館では館内ガイドの体験などがあった。2会場をつなぐシャトルバスを運行し、参加者らは各会場を行き来してイベントを楽しんだ。

 

商店街には、大島紬の機織りや染色、小物づくり、アナウンサー、航空業界、保健師、管理栄養士など多様なブースが並んだ。多くの家族連れでにぎわい、子どもたちは各ブースで担当者から説明を受けたり、実際の仕事内容を体験したりしていた。

 

救命救急士の仕事を体験した崎原小3年の尾野島紬さん(9)と本川陽茉莉さん(同)は「将来の夢は女優だけど、人を救う仕事もいいなと思った」「(心臓マッサージは)胸を押すだけだと思っていたけど、力の入れ方などが難しかった」と話した。

 

会場では主催した3人が考案した「船弁」や「ふくらかんパフェ」も販売。学生団体「annacoto」による、大島紬のファッションショーもあった。

 

リーダーの中山さんは「たくさん協力してくれる方がいてうれしい。体験する子どもたちの笑顔や学んでいる真剣な姿など、いろんな表情が見られて良かった」と話した。