教育、災害対策ただす 12校生徒代表が「議員」に 奄美市中学生ひかり議会

2023年08月11日

子ども・教育

各校代表の生徒らが議員を務め、当局に質問した奄美市中学生ひかり議会=10日、奄美市名瀬

中学生が議員を務める2023年度「奄美市中学生ひかり議会」が10日、同市役所の議会議場であった。市内12校から生徒15人が参加。自然保護や伝統文化の継承、学校の小規模化、災害対策などさまざま課題を取り上げ、中学生らしい視点で市当局に提案や質問をぶつけた。

 

生徒たちが議会の仕組みを学ぶとともに、地域の現状や将来について考える機会を設けることが目的で9回目。各校代表の議員たちが質問し、市の担当課長らが答弁した。

 

大川中2年の山城そらさんは、奄美に小規模校が多いことを課題として挙げた。「少人数だと話し合いが円滑に進まず、新しい視点からの意見が出てくるケースが少ない」と指摘し、小規模校同士の合同学習を増やすことを提案。当局は現行の取り組みを紹介しつつ「今後はICT(情報通信技術)を活用したリモートの合同学習も考えられる」と答弁した。

 

崎原中2年の保枝志琉さんは、台風や豪雨、土砂崩れなど「災害がどんどん身近になっている。どのように行動すべきか(事前に)考えておく必要がある」とし、他県の自治体が取り組む食料備蓄を例に、奄美市の対策の状況についても聞いた。

 

本会議後は意見交換もあり、生徒たちが「日々の疑問や課題について議会で質問できていい経験になった」「回答を地域や学校に持ち帰り、さらに発展させたい」と感想を共有。議長役を務めた小宿中3年の川畑乃ノ香さんは「緊張したがうまくできたと思う。もっと自主的に自分たちの地域について考えてみようと思った」と話した。