読書感想文で全国2位 佐仁小4年の元多さん 奄美市教育長を表敬訪問

2025年02月12日

子ども・教育

青少年読書感想文全国コンクールで毎日新聞社賞を受賞した佐仁小4年の元多澪海さん(中央)=7日、奄美市名瀬

第70回青少年読書感想文全国コンクール(全国学校図書館協議会、毎日新聞社主催)の審査結果がこのほど発表され、奄美市笠利町の佐仁小学校4年の元多澪海さん(10)が小学校中学年の部で最優秀作品に次ぐ優秀作品として毎日新聞社賞を受賞した。同小は学校賞を受賞。7日に奄美市教委の向美芳教育長を表敬訪問した元多さんは「一番好きな本で受賞できてうれしい」と受賞を喜んだ。

 

コンクールは子どもや若者が本に親しむ機会づくりや読書の習慣化を図ること、豊かな人間性や考える力を育むことなどを目的に1955年に始まった。今回は全国2万3851校から231万1262点の応募があり、小学校低、中、高学年の部、中学校の部、高校の部の各部門で入賞者が決まった。表彰式は6日、東京都千代田区であった。

 

元多さんは自由読書でヨシタケシンスケ著の絵本『ふまんがあります』を選択し、「大満足です」と題して感想文を書いた。あらすじは、父親に対して日常的に疑問や不満を持っていた元多さんは、子どもが大人に対する不満を集めた同書を読み共感。ところがあるきっかけで父親のいいところを探すと、両手で数えきれないほどになり「大満足」に反転するというもの。

 

向美芳教育長は「お父さんとの日常のやりとりがほのぼのとして、島の子どもの目線、感性はすごいと思った」と元多さんをたたえた。

 

読書感想文のモデルになった父・一平さん(41)は「受賞を知ったときには驚いた。最終的に大満足と聞いてうれしさもあるが、本当はまだ不満があるんじゃないか?とも思う」とユーモラスに語った。