身近な自然の魅力伝える 小湊小でマングースバスターズ
2019年06月14日
子ども・教育
奄美市の小湊小学校(岸田さゆり校長、児童16人)で12日、奄美マングースバスターズによる外遊びの出前授業があった。西真弘さん(46)と後藤義仁さん(44)が講師となり、学校周辺を散策しながら昆虫などを採集。児童らへ身近な自然と触れ合う楽しさを伝えた。
出前授業は島の子どもたちへ地元の野山の魅力を伝え、身近にある豊かな自然や環境保全に関心を高めてもらう目的。西さんが小湊小のPTAでもあることから、同校で毎年実施している。
この日は3、4年生7人と、交換留学で訪れている市内の3~6年生の児童20人が参加。虫捕り網を手に、学校近くの田畑を歩いて回った。
地元で「ジバチ」と総称する蜂の一種「キンモウアナバチ」を見つけた西さんは「地面に穴を掘って暮らしていて、バッタなどに麻酔を打って卵を生みつける。金色の毛が生えたこの種類は手でつかんだりしない限り刺さないので怖がらないで」などと説明した。
地域の子どもたちが「ハトポッポ」と呼ぶアオバハゴロモや有毒のカミキリモドキ、糸のように細いリュウキュウベニイトトンボなど次々と昆虫が見つかり、児童たちは目を輝かせていた。
散策ルートは近くに小川があり、夜は猛毒のハブも出没する場所。また、川には外来種のアメリカザリガニも繁殖していた。講師の2人は素足でやぶに入らないなど外遊びの際の注意を呼び掛けつつ、島の生態系を脅かす外来種駆除の苦労を伝えた。
幼い頃から虫捕りが大好きだったという西さんは「生息地の伐採は生態系に一番ダメージを与える。自然環境を守ることが昆虫や動物を守ることにつながると子どもたちに知ってもらいたい」と語った。
小湊小4年の杉本寛喜君は「虫が好きで普段からよく観察に行く。いつか(奄美大島にしか生息していない準絶滅危惧種の)アマミミヤマクワガタに会ってみたい」と話していた。