OB講師に進路講演会 受験までの心得など伝える 県立大島高校

2023年06月16日

子ども・教育

卒業生が受験までの心得や学ぶ大切さを伝えた大島高校の進路講演会=15日、奄美市名瀬の同校

奄美市名瀬の県立大島高校(貴島邦伸校長、生徒654人)で15日、全校生徒を対象とした進路講演会があった。同校の2013年卒業生で、ベネッセコーポレーションの長義幸氏が講演。現役時代、受験に失敗した自身の体験を基に、生徒たちに受験までの心得や学ぶ姿勢の大切さを伝えた。

 

長氏は部活動に明け暮れ受験への意識が低かった現役時代や、苦手の英語克服に力を入れた浪人時代を振り返り、「受験までのスケジュールを把握して準備すること」や「苦手科目のどの分野がなぜ苦手なのかを掘り下げること」などをアドバイス。「学ぶ力を身に付けている人は社会に出てから差が出る」と学ぶ姿勢の大切さも訴えた。

 

生徒らは時折、手元の講演スライドを見たり、メモを取りながら熱心に話を聞いた。講演後は「今日から実践することとその理由」を記載し、隣の生徒と共有。記録することや他人の視点の大切さも学んだ。長氏は「最後はやるか、やらないかに尽きる。記載した宣言の一歩目を踏み出してほしい」と締めくくった。

 

3年生の登山にこさん(18)は「吹奏楽部で部活中心の毎日だが、受験の時期は迫って来る。苦手分野の克服などを意識し、受験までのスケジュールを見直したい」と話した。

 

大島高校では大学や短大などへ進学する生徒が多く、県総体や文化祭が終わったこの時期に進学や受験への意識を高めてもらおうと本講演会を企画。大学担当者からの進路ガイダンスや卒業生を招いて進路を考える「未来塾」なども実施している。