世界で活躍するには? 自衛官の麻生さんと交流 徳之島町出身、オランダに駐在 天城町・岡前小

2022年11月02日

子ども・教育

児童らとオンラインで交流する麻生さん(画面)=10月28日、天城町の岡前小

【徳之島総局】天城町立岡前小学校(田子山ゆかり校長、児童144人)の6年生児童28人は10月28日、徳之島出身の自衛官で現在、オランダに駐在する麻生敏幸さん(43)とオンラインで交流した。児童らは麻生さんの仕事について熱心に質問し、夢を持つことの大切さや世界で活躍するために必要なことを学んだ。

 

授業はキャリア教育の一環で、将来の夢や希望を持って努力する素晴らしさを学ぶ機会とすることが目的。田子山校長の親戚がオランダで麻生さんと知り合ったことが縁となりオンライン交流が実現した。

 

麻生さんは徳之島町山出身。防衛大学校卒業後は陸上自衛隊の化学科に所属し、2011年の東日本大震災に伴う福島原発の事故にも現地で対応した。現在はオランダで防衛駐在官として勤務し、化学兵器禁止機関(OPCW)の常駐代表代理も務める。

 

麻生さんは、東日本大震災での災害派遣について「情報がほとんど入らず、みんなが不安といら立ちを抱えながら働いていた。極限状態だったが、そんなときほど絶対に怒ってはいけないと学んだ」と振り返り、「大変だったが、多くの人から感謝をされた。人々の役に立てたことを実感できた」と語った。

 

児童らの「知らない人と仲良くなるこつは」という質問には「積極的に話し掛け、共通の話題を見つけること。仕事相手の子どもが日本のアニメが好きだったことがきっかけで仲良くなれたこともある」と助言した。

 

児童代表の前田幸大君は「麻生さんのお話を聞いて何にでも諦めずチャレンジすることが大切だと分かった。僕も将来への目標を持ち、自分を夢に向かって導いていきます」とお礼の言葉を述べた。