暮らし支える「みなと」 与論中で国交省出前講座 港湾の果たす役割学ぶ 九州地方整備局

2022年03月17日

子ども・教育

与論中であった国交省の出前講座=10日、与論町の同校

与論町の与論中学校(德重正宏校長、生徒170人)で10日、国土交通省の出前授業があり、3年生52人が港湾などの国土交通行政について学んだ。九州地方整備局の職員4人が講師を務め、「暮らしを支え、活力のある地域づくりに貢献する『みなと』づくり」をテーマに講話した。

 

出前授業は、職員が直接、国交省の施策内容などについて説明し、地域の声を行政施策に生かそうと2000年から実施している。

同局の松良精三副局長が、港湾の果たす役割を産業と人流、物流、生活、防災の観点から、それぞれ説明。将来の港湾施策に関する動画も視聴した。

 

鹿児島港湾・空港整備事務所の保利修所長は、与論島をはじめ南西諸島の各島で問題となっている軽石漂着について国交省の取り組みを紹介。

 

軽石の影響で島の発電所に燃料を運ぶ石油タンカーが入港できなくなった際、緊急災害派遣隊を現地に送り、町役場や地元業者らと協力し、軽石の回収作業や、タンカー入港のための技術支援も行ったことを伝えた。港の概要や、与論に出入りする貨物についての説明もあった。

 

最後に入職2年目の若手職員・中村智哉さんが現場での仕事内容を紹介し「港の仕事を身近に感じてほしい。この時間が将来のことを考えるきっかけになれば」とも語った。

職員の話に耳を傾けていた福永鉄平さんは「難しい内容もあったが、今まで知らなかったことを知れてよかった」と話した。