与論町長に田畑氏/新人対決制す/髙田氏に598票差

2023年09月04日

政治・行政

当選確定の連絡を受け万歳三唱し、家族や支援者らと喜びを分かち合う田畑克夫氏(右から2人目)=3日午後10時ごろ、与論町茶花

任期満了に伴う与論町長選は3日投開票され、無所属新人で飲食店経営の田畑克夫氏(64)=茶花=が2031票を獲得、同じく無所属新人で元町議会議長の髙田豊繁氏(71)=朝戸=に598票差をつけて当選した。前回(2019年)選挙は無投票で、新人2氏による選挙戦は15年以来。投票率は83・47%で、15年を5・08ポイント下回った。

 

田畑氏は今年5月に立候補を表明。「想(む)いどぅ力 みんなが輝く島づくり」を基本理念に、少子化対策を最重要課題として▽子育て支援の充実▽稼ぐ島づくり▽島の自然と伝統文化の継承―などを公約に掲げた。選挙戦では「町民の皆さんの声をしっかり聞く」と、対話型の姿勢をアピール。町の観光協会、商工会の会長を務めた経験から、商工、観光関係者の支持を軸に、さまざまな分野に自身の考えを積極的に伝え、幅広い層の支持を得た。

 

髙田氏は「共に創ろう 住み続けたい与論島」を旗印に、▽生活密着型政策の推進▽持続的で調和のとれた環境計画▽活力ある産業振興▽教育観光の島づくり―などを公約に掲げた。町議の大半が支持し、選挙運動を支援。地盤の叶集落などで支持を固めつつ、町議会議長を務めた知名度も生かして票の掘り起こしを図ったが、及ばなかった。

 

投票は午前7時から午後6時まで町内3カ所であり、午後8時から町役場議場で開票された。開票結果は午後10時半に確定した。

 

当日有権者数は4199人(男2044人、女2155人)。投票総数は3505人(男1737人、女1768人)で、有効3464票、無効41票だった。