地域おこし隊員が活動報告 徳之島町
2021年04月01日
政治・行政
徳之島町の地域おこし協力隊隊員・集落支援員の活動報告会が30日、町役場であった。町内で地域活性化などに取り組む5人と、高岡秀規町長など関係者約20人が参加。隊員らはそれぞれの取り組み事例を報告するとともに、活動を通して見えてきた課題にも言及し、今後の活動の在り方について提言した。
町によると、徳之島町の地域おこし協力隊事業は2016年度から始まり、これまでに6人が活動している。20年度で任期を終了する隊員が3人いるため、送別の意を込めて報告会を実施した。隊員の活動報告を公開して実施するのは今回が初めてという。
退任を迎えたのは、専門教育員として小学生への環境教育などを行った金見あまちゃんクラブの鈴木廣志さん、町北部地域の活性化に取り組んだ川口明さん、手々地区ふるさと留学センター館長の川口裕美子さんの3人。川口明さんと川口裕美子さんは、協力隊退任後も町に残り事業を継続するという。
2年の活動を終えて徳之島を去る鈴木さん(67)は「住民が身近にある自然や文化の価値に気付くことが大切」と今後の課題を述べ「島の子どもたちはアクティブで創造性豊か。彼らの長所を伸ばせる地域づくりを目指してほしい」と笑顔を見せた。
スタンドアップパドル(SUP)やシーカヤックなどマリンスポーツのガイドも務める川口明さんは、今後見込まれる世界自然遺産登録について「これから需要増加が見込まれるが圧倒的に人材が不足している」「奄美大島や沖縄とは違う魅力を押し出していく必要がある」などと今後の課題について話した。
報告会終了後は送別会があり、役場職員らが退任する隊員らへこれまでの活動をねぎらって花束を贈った。