環境保全、観光振興など 地域振興推進事業24件を発表 県大島支庁
2023年04月04日
政治・行政
県大島支庁総務企画課は3日までに2023年度地域振興推進事業の決定事業を発表した。ソフト15件、ハード9件の計24件で、総事業費1億4732万7千円。うち県費は1億円。新規は16件で、国の特別天然記念物アマミノクロウサギのロードキル(交通事故死)対策など、自然環境の保全や持続的な利用に関するメニューなどが盛り込まれた。
地域振興推進事業は08年度にスタート。県の地域振興局や支庁ごとの課題解決、地域活性化策に迅速かつ柔軟に取り組むことが目的。予算は各局・支庁ごとに1億円。
23年度の主な新規事業をみると、ソフトでは天城町の世界自然遺産関連スポットや希少な野生動植物の写真を活用したパンフレットを作成し、魅力をPRする事業を展開。世界自然遺産人材育成事業は、徳之島で認定・登録ガイドによる自然体験イベントを開催し、ガイド業の地位確立や人材育成を図る。
奄美群島全域で実施する事業として、奄美黒糖焼酎の情報発信再構築事業で消費拡大を図る。水産加工品販売促進事業は消費者ニーズの把握や既存商品のブラッシュアップなどで水産加工品の販売力を強化する。
ハードでは大和村で体験型・着地型の観光交流拠点施設、多言語表記可能な観光誘導看板の整備事業を展開し、村内の観光振興を推進する。徳之島町の花徳闘牛場に、観光客が闘牛と直接触れ合える牛ふれあい広場を整備する。
自然環境の保全に向けて、増加傾向にある希少動物のロードキル対策のため、徳之島の県道に路面表示を整備。大和村では自然保護対策事業で看板や自動撮影カメラなどを設置し、希少動植物のモニタリング調査や入域客数の把握を進める。