予算増額確保の見通し 19年度奄振事業

2018年12月20日

政治・行政

2019年度奄美関係予算について協議した自民党の奄美振興特別委員会=19日、同本部

2019年度奄美関係予算について協議した自民党の奄美振興特別委員会=19日、同本部

 自民党の奄美振興特別委員会(尾辻秀久委員長、金子万寿夫事務局長)が19日、同党本部であった。2019年度奄美群島振興開発事業関係予算(国土交通省一括計上分)が、本年度を上回る額を確保できる見通しであることが分かった。政府の19年度予算案は21日に閣議決定される見通し。

 

 会の冒頭、尾辻委員長が「まずは18年度末で期限切れとなる奄振法の延長が前提。その上で予算を確保したい。皆さんの努力もあり、いい感触は受けています」とあいさつ。国交省の麦島健志国土政策局長が、最終的な調整を進めている奄振予算の現状を報告した。

 

 麦島局長は「18年度補正と19年度当初予算を同時並行で作業中。交付金は補正で5億円、当初予算で24・5億円を確保できる見通しで、交付率のかさ上げなどの制度拡充も達成できる見込み。公共事業は8月の概算要求をやや上回る経費を確保できる状況となっている」と説明した。

 

 防衛省からは「奄美大島の2地区で整備が進む陸上自衛隊警備部隊の施設整備で約61億円を計上する予定」との報告があった。

 

 19年度中に経営統合する格安航空会社(LCC)のピーチ・アビエーションとバニラ・エアの運航計画で、バニラ便の成田―奄美、関西―奄美の各線に空白期間が発生することについて、国交省航空局の担当者は「安全面などから仕様をピーチにすべて合わせるため、1機ごとに外注先のマレーシアに運んで整備すると聞いている。こちらも運休期間はなるべく短くすべきと考えており、1日も早く運航再開できるよう指導していきたい」と説明した。