省資源化を実現 衛生処理センター竣工 与論町

2023年05月20日

政治・行政

衛生処理センター竣工式典でテープカットを行う関係者=18日、与論町

【沖永良部総局】し尿や汚泥を処理する与論町衛生処理センターの竣工式典は18日、同町立長の同センターであった。町長をはじめ地元関係者、施工業者計57人が出席。神事の後、テープカットで施設の完成を祝った。

 

町はこれまで、兼母し尿貯留槽(1988年完成)で生し尿などを一時貯留し、発酵させて肥料に活用するなどして処分していたが、同施設の老朽化に伴い、衛生的で安定的なし尿の処分が困難な状況になっていた。

 

2015年度に「し尿・浄化槽汚泥処理施設整備基本計画」を策定。20年度から22年度にかけて新施設建設を進めた。総事業費は国の循環型社会形成推進交付金を活用し、8億3270万円。

 

新施設は敷地面積375・5平方メートル。建築構造物を最小限とし、水処理を行う水槽類はFRP製タンクを埋設施工。強風などの災害に強く、省資源化を実現した。今後合併浄化槽の普及がますます高まることを見込み、浄化槽汚泥の混入比率の高い脱窒素処理方式を採用。処理能力は1日当たり6・0キロリットル。

 

町環境課の光俊樹主幹兼係長(39)は「町期待の当たり前になくてはならない施設が完成した。有意義にしっかりと使っていきたい」と話した。

式典前には施設見学もあった。