外国人が住みよい島に 協議会発足、議論深める 無料冊子、島生活ガイド制作へ 沖永良部島・オトナキ

2023年06月18日

地域

冊子制作に向け、意見を交わした第1回協議会=15日、知名町

【沖永良部総局】沖永良部島在住の外国人を対象に生活のルールや島ならではの文化などを紹介する無料冊子をつくる「めんしょーり!やさしい島生活ガイド制作事業」の第1回協議会が15日、知名町の観光拠点施設エラブココであった。在住外国人に関わりのある県、和泊、知名両町の行政関係課、農家、民間事業所、在住外国人当事者などで構成する委員とオブザーバー(見学者)計16人が参加(オンライン含む)。より良い冊子づくりに向けて議論を深めた。

 

事業は在住外国人に生活知識習得を促し、未然に生活トラブルを避けるとともに、島での生活に関心を深めてもらう目的。知名町が採択を受けた自治体国際化協会(CLAIR)の「多文化共生のまちづくり促進事業」を活用し、委託先のオトナキ(和泊町)が進める。

 

協議会は多様な視点から意見を募って冊子の内容充実を図ることや会合を通じた課題共有、機運醸成につなげる狙いで発足。この日は在住外国人に行ったアンケート結果の報告があったほか、冊子制作の体制、内容、スケジュールなどを確認した。

 

冊子にはアンケート結果を基に、バスの乗り方、台風対策、ごみ出しルールなど基本的な生活情報のほか、島の概要、方言、休日に過ごせるスポットなども掲載。今年11月末までに完成させ、12月には冊子を活用したバスの乗り方講座を開催する計画。

 

会合では委員から「協議会に在住外国人当事者の意見をより取り入れる機会をつくるべきでは」「行政で移住支援に携わっているということもあり、外国人も移住者という面で支援は大事だと考えている」などの意見があった。

 

オトナキ代表社員の水嶋健さん(39)は「冊子にはスポーツサークルの紹介なども盛り込み、地域の日本人と知り合うきっかけになればと考えている。困ったことがあれば助け合うというような関係性がつくれれば、根っこの支援になる」と話した。