外国人とバスツアー交流 北大島の自然観光スポット巡る 奄美国際懇話会
2024年01月29日
地域
奄美国際懇話会(保宜夫会長)は28日、奄美大島在住の外国人と地元住民などを対象に、島内の自然観光スポットを巡るバスツアーを開催した。計22人が参加し、うち6人が外国人。参加者らは英語を交えてにぎやかに交流し、奄美の豊かな自然を満喫した。
島内在住の外国人と交流を深めることを目的に、県のかごしま多文化共生社会推進事業の助成を得て初めて実施した。参加した外国人の出身地はアメリカやカナダ、南アフリカなど。
一行は奄美自然環境研究会会長の常田守さん(70)の案内で、龍郷町の奄美自然観察の森や奄美市笠利町の大瀬海岸、須野ダムなどを巡った。
奄美自然観察の森では、常田さんがリュウキュウイチゴやヤッコソウ、マテバジイなどさまざまな草木について説明。道中ではルリカケスが姿を現し、一行を喜ばせた。観察中は日本人の参加者らが外国人に通訳する場面も見られた。
外国語指導助手(ALT)として島内の高校で勤務するエイダン・ケリーさん(27)は「サクラが外来種だと初めて知り驚いた。新しい学びがたくさんあった」と感想。
中国出身で、奄美に暮らして20年以上という松岡春菜さん(50)は「いろんな人と話ができてよかった。島は豊かな自然が魅力。外国語の看板や案内がもっと増えたら」と期待した。
奄美市名瀬から参加した林みなみさん(28)は「外国人の方々と島の植物や野鳥を見られて楽しかった。外国語で伝える難しさも感じたのでもっと勉強したい」、同市笠利町の山下久美子さん(44)は「ここでしか見られないものを丁寧に紹介することが大切だと思った」と振り返った。