外来植物を駆除 奄美大島エコガイド連絡協
2019年06月18日
世界自然遺産
奄美大島エコツアーガイド連絡協議会(喜島浩介会長)は15日、奄美市住用町のフナンギョの滝の入り口周辺でムラサキカッコウアザミなど外来植物の駆除作業を行った。行政関係者や地元住民も含め約40人が参加。約1時間の作業で家庭用ごみ袋60袋分、約260㌔を回収した。
ムラサキカッコウアザミは中南米原産。紫色の花が鮮やかなキク科の植物で、観賞用として国内に持ち込まれた。奄美大島では農耕地や集落周辺のほか、車や人と共に種が移動するなどして日当たりのよい林道沿いに広まっている。
環境省奄美群島国立公園管理事務所の千葉康人世界自然遺産調整専門官が外来種について、「非常に繁殖力が強く、在来植物のすみかを奪う」と説明。駆除方法について、根こそぎ取り除き、種が飛び散らないように袋に入れて密閉するなど注意を呼び掛けた。
参加者らはムラサキカッコウアザミと、同じく外来種のセンダングサ類の駆除を実施。道路の両側に生い茂った草を手作業で引き抜いた。
作業には地元の川内集落の住民も参加した。山田紘一区長(76)は「外来種のことはあまり分からなかった。子どもたちにも教えていきたい」と話した。
喜島会長は「島の在来植物を駆逐する恐れがある。一度で完全に駆除するのは難しく、毎年続ける必要がある。地域住民の意識の高まりが重要だ」と述べた。