奄美の食文化を堪能 寮生が「三献」体験 古仁屋高校
2023年01月12日
地域
瀬戸内町清水の古仁屋高校寮で10日、寮生たちが奄美の伝統的な正月料理「三献」を体験した。寮生22人のほとんどが県外出身の地域みらい留学生。本土とは異なる奄美ならではの食文化に触れ、島の食材をふんだんに使った料理を堪能した。
同寮で朝食と夕食の調理を受託する清水女子会(円山次美代表)が、寮生たちに奄美の食を味わってもらおうと三献を提案。同日の夕食で瀬戸内町の各家庭に伝わる伝統的な正月料理を振る舞った。
この日提供した三献は、一の膳がエビやシイタケ、餅が入った吸い物、二の膳がタコの刺身、三の膳が豚肉と大根の汁物。大みそかに食べる煮物も用意したほか、縁起物のタイの塩焼きもあり食卓に花を添えた。
寮生らは各膳の意味や由来などに関する説明に耳を傾けながら一品ずつ実食。冬休み明けで久しぶりに顔を合わせた仲間たちとテーブルを囲み、島料理のフルコースに舌鼓を打った。
京都府出身の松本慶さん(3年)は「(三献を食べたのは)初めて。タコの刺身がおいしかった。本土と違って一品ずつ別々に出てくるのが面白い」と感想を話した。
円山代表は「せっかく島にいるなら奄美の正月の家庭の雰囲気を味わってほしいという思いで作った。準備したかいがあった」と笑顔で語った。