奄美トレイルで意見交換 龍郷町

2019年10月04日

世界自然遺産

 市理原を散策する参加者=3日、龍郷町

市理原を散策する参加者=3日、龍郷町

 奄美の自然や文化を体感できる歩道「世界自然遺産 奄美トレイル」のコース選定に向けた県主催のワークショップが3日、龍郷町役場であった。町内各集落の代表者ら約30人が参加。専門家の助言を受け、町内の魅力を満喫できるコース策定に向けて話し合った。

 

奄美トレイルは世界自然遺産登録効果を群島全体へ波及させる目的で、県が2016年度からコース選定を進めている。群島内を14地区に分け、それぞれ3~6コースを設定する。3日現在、7地区26コースが開通。21年度の全線開通を目指している。

 

 参加者はこの日、①秋名―安木屋場②龍郷―玉里③浦―中勝④戸口―赤尾木の4コース原案を基に、史跡や景勝地などの見どころ、休憩所やトイレの有無などの課題について意見交換した。

 

 戸口―赤尾木コースについて、事務局は町道工事中のため、コース案からの除外を提案した。これに対し、参加者側は東シナ海と太平洋を望む景勝地や希少な植物を観察できる市理原など同町の魅力を伝える資源が豊富にあるとしてコース設定を要望し、ワークショップ後に同コースの散策を行った。

 

 九州自然フォーラム代表の野元尚巳さん(61)の講演もあった。砂浜や滝つぼなどさまざまな環境を生かした国内外のコースを写真で紹介し、「自分たちの地域ならではの風景をピックアップして」と呼び掛けた。