時短要請、6日で終了 鹿県 まん延防止解除も警報継続
2022年03月05日
地域
政府が4日、鹿児島県など13県で新型コロナウイルス対策「まん延防止等重点措置」の解除を正式決定したことを受け、県は県内すべての飲食店が対象の営業時間短縮要請を、同措置期限の6日で終了すると決めた。社会経済活動の再開を促す一方で、感染のリバウンドも懸念されることから、県内全域への爆発的感染拡大警報は継続。飲食店などでの会食については、同一グループ(テーブル)4人以下を求めるとした。
県は4日夜、鹿児島市の県庁で新型コロナ感染症対策本部会議を開いて、同措置解除に伴う対応を協議した。
会議後に記者会見した塩田康一知事は、政府へのまん延防止措置解除要請と時短要請の終了を判断した理由について、新規感染者数や病床使用率が下降傾向にあることや、ワクチン追加接種が進み、第三者認証店も増加していることなどを挙げた。
県は今後の感染再拡大を防ぐため、感染不安のある人を対象にした無料PCR検査の実施期間を今月6日から31日まで延長するほか、2月末から児童施設でのクラスター(感染者集団)が相次いで確認されている奄美群島など離島の自治体に対し、PCR検査キット約4200セットを送付することを決定。会食に関しては時間制限を設けず、ワクチン・検査パッケージ制度登録店の場合は、対象者全員の検査実施で5人以上の飲食を可能とする。
会見で塩田知事は「これから卒業、入学、就職、転居など春の異動期を迎え、県外との往来など人と接触する機会が増えてくる。まだまだ感染者は多い状況。県民の皆さんには引き続き強い警戒感を持って感染防止対策の徹底に協力してほしい」と呼び掛けた。
まん延防止措置の解除決定に伴い、県は1月27日から停止していた鹿児島~奄美群島間の航路運賃割引(航路需要喚起対策事業)を7日から再開することも決めた。