畑かん施設に壁面アート=知名小児童が制作

2018年03月16日

地域

知名小の6年生が畑かん施設(水圧弁室)の壁を活用して制作した壁面アート=15日、知名町

知名小の6年生が畑かん施設(水圧弁室)の壁を活用して制作した壁面アート=15日、知名町

 畑地かんがい施設「壁面アート」の完成披露会が15日、知名町黒貫の沖永良部地下ダム関連施設の減圧弁室であった。アートを制作した知名小の6年生や、会を主催した県大島支庁沖永良部事務所農村整備課、知名町耕地課、沖永良部土地改良区、㈱宗岡組など30人が出席。壁面アートの完成を喜ぶとともに、児童らは畑かん施設に対する理解を深めた。

 

 児童制作の親近感が湧く壁面アートを通じて畑地かんがい施設と、その効果について周知を図る狙い。アートに活用した減圧弁室は地下ダムの水を大山吐水槽からほ場に流す際、水圧を調整する施設。余剰圧力を減らし、下流側の圧力を適切に保つ役割がある。

 

 今月に工事が完了し、知名小の6年生17人が5、6日の2日間でその壁面に絵を描いた。作品は縦1・8メートル、横5・0メートル。沖永良部島の空と海に加え、スプリンクラーから勢いよく出た水がサトウキビにまかれる様子を描いた。

 

 完成披露会では主催者を代表し、同農村整備課の恒吉明彦課長が「地下ダムの水を利用した農業の姿が素晴らしい感性で描写されており、大変うれしい。アート制作をきっかけに畑かん施設に対し、一層の愛着を感じてもらえたら」とあいさつした。

 

 同校の朝沼夢渉(ゆらん)さん(12)は「(アートは)めっちゃきれい。スプリンクラーの活用の仕方なども学べてよかった」と話した。