障がい者と取り組む街づくり 福祉や観光について情報交換 デンマークの学生受け入れ報告会 奄美市
2018年11月01日
地域
障がい者と健常者が共に学ぶデンマークの成人フリースクール・エグモントホイスコーレン校の教職員、学生43人の受け入れ報告会(エグモント奄美受入実行委員会主催)が30日、奄美市名瀬のAiAiひろばであった。行政、福祉施設関係者や一般市民など約50人が来場。奄美の福祉環境の充実とユニバーサルデザインをテーマに、障がい者と一緒に取り組む街づくり提案などがあった。
エグモントホイスコーレン校の学生らは2016年4月、修学旅行で奄美大島を訪れた。6日間の滞在期間中にはシンポジウムもあり、講演や討論会を通してデンマークと奄美の福祉環境や観光について情報交換。八月踊りで交流も深めた。
報告会は同委員会の2年間の活動の集大成として行われた。この2年間で①各施設の駐車場に車いす利用者専用の場所が設置された②宿泊施設もバリアフリー対応の場所増えてきた―などの成果が挙げられた。
来場者からは「遠出した際に身障者トイレの場所が公園内にあるか分からない」「バリアフリーマップを作り、インターネットで情報を公開するなど時代に合った対応も必要なのでは」との意見が出た。
奄美観光大使で島根大学特任教授の田中直人顧問は「多様な観光客の要望と生活者の立場をどう意見をすり合わせて街づくりに役立てるか。今回の取り組みを奄美らしさを生かしながら世界に誇れる優しい島づくりにつなげてほしい」と語った。