集落の資源をマップに 東洋大の学生、空き家など調査 龍郷町
2018年10月26日
地域
東洋大学国際学部の学生らが24日、地域調査実習のため奄美大島入りした。25日は龍郷町の龍郷集落で空き家、空き地調査を実施。資源マップを作成し、集落の魅力や空き家、空き地活用の可能性を探る取り組みを進めている。
同大学の龍郷町での研修は3年目。過去2年は観光をテーマに「郷土料理」や「地域の色」に着目したマップを作成している。
本年度は全国的に深刻化している「空き家」をテーマに設定。学生9人が奄美群島の空き家、空き地問題に取り組むNPO法人ねりやかなやレジデンス(和泊町、佐藤理江代表理事)と共に調査を実施した。
学生らは、元区長の中村一二さん(68)=龍郷町=の案内で集落内をくまなく巡り、所有者の有無や空き地、空き家になった理由を調査。63件分のデータを集めた。
学生の齊野平陽菜さん(21)=国際地域学科4年=は「空き家空き地が予想以上に多い。土地の貸し出しなどは先祖を大事にする風習もあって決断が難しい印象。マップで目に見える形にすることで地域の方々に現状を知ってもらえれば」と話していた。
案内役の中村さんは「こんなに多いとは思わなかった。調べて初めてわかること。学生たちの調査で対策が講じられて成果がでれば」と期待を寄せた。
一行は26日、同集落の種おろしに参加する。27日から31日まで沖永良部島に滞在し、農業体験や空き家の改修作業などに取り組む。後日、報告会も予定している。