雇用で人口減に歯止めを 「特定地域づくり」認定証交付 とくのしま伊仙まちづくり協組 県内3例目

2022年11月09日

地域

認定証を受け取った義山理事長(前列右から2人目)と交付式に出席した関係者=8日、伊仙町役場(提供写真)

【徳之島総局】徳之島で雇用創出と流動的な労働力の提供を目指す「とくのしま伊仙まちづくり協同組合」(義山太志理事長、組合員6事業者)への特定地域づくり事業協同組合認定証交付式が8日、伊仙町役場であった。県内では沖永良部2町、与論町に続き3例目の認定。県大島支庁徳之島事務所の赤﨑久一所長から認定証を受け取った義山理事長(44)は「雇用創出で人口減少に歯止めをかけたい」と、地域活性化への意気込みを語った。

 

同制度は、人口急減で地域での新規雇用が困難となっている地域が認定の対象。組合が若者や移住者らを職員として雇用し、季節ごとの労働需要に応じて組合員事業者へ派遣する。国の人口急減地域特定地域づくり推進法に基づき、県知事が10月18日付で認定した。認定により組合運営経費の2分の1については、国と市町村から財政支援を受けられる。

 

とくのしま伊仙まちづくり協同組合の組合員は農業、保育、福祉など伊仙町内の計6事業所。雇用は5人を予定している。

 

農場を営む義山理事長は「私の農場では2月から4月の農繁期に働いてもらう予定。現段階では組合員も業種も少ないが、今後は周知を進めて通年で安定した雇用を用意したい」と今後の展望を説明。「沖永良部島では島外からの移住者と地元住民が結婚した例もある。制度を活用して人口増加にもつなげたい」と期待を込めた。

 

交付式に出席した大久保明町長は「組合が目指す新しい働き方の創出や労働力の流動化は、私の推進する労福連携にも相通ずる点がある。町としても期待したい」と話した。