願いがかないますように 旧暦七夕、短冊揺れる 奄美各地
2022年08月05日
地域
旧暦7月7日に当たる4日、奄美群島の各家庭で門そばに七夕飾りを設置する光景が見られた。好天に恵まれ、ささに結び付けられた極彩色の色紙や短冊は、島民の願いを乗せさらさらと風に揺れていた。
【名瀬中央通りアーケード】
奄美市名瀬の中央通りアーケードでは奄美大島法人会女性部会(松元ひとみ部会長)がささ飾りを設置。商店街を訪れた子どもたちが願いを込めて書いた五色の短冊や、色とりどりの折り紙飾りが人々の目を楽しませている。
同会の恒例行事で今回で17回目。新型コロナウイルスの影響で今年の竹は8本となったが、一つ一つのささには多くの飾りが結ばれた。
「たのしいなつやすみになりますように」「設計士になれますように」などの短冊がずらり。崎原小4年の安田直矢君=写真上=は「バタフライで50㍍泳げますように」と書いた短冊をしっかりと結び付けた。松元部会長は「少しでも明るい気持ちで七夕の雰囲気を楽しんでもらえたら」と話した。七夕飾りは14日ごろまで楽しめる。
【屋仁川駐車場】
「ママの体調が良くなりますように」「早くみんなが自由に行き来できますように」「コロナとんでいけ」│。奄美市名瀬の屋仁川駐車場にも竹竿30本が飾り付けられた。赤や黄色の短冊には利用者のさまざまな願いが書き込まれ、風になびいていた。
奄美市名瀬の福夢空(ゆあ)ちゃん(6)は、家族で駐車場を訪れ「字がきれいになりますように」と書いた短冊を飾り付けた=写真下。奄美大島では3日、新型コロナウイルスの感染拡大で各夏祭りの中止が発表されたばかり。母親の波さん(37)は「一日も早くみんなが健康に暮らせる日々が来てほしい」と話し、健康を願う短冊の数々を眺めていた。
昨年に続き企画した同駐車場の職員濱元育郎さん(64)は「書いた願いはきっとかなう。短冊はたくさん用意しているので書きに来て」と話している。