喜界徳洲会病院を移転新築 離島医療の充実に期待

2022年09月24日

地域

喜界徳洲会病院移転新築工事の起工式で祝辞を述べる喜界町の金江茂副町長=23日、同町赤連

医療法人徳洲会「喜界徳洲会病院」の移転新築に伴う起工式が23日、喜界町赤連の建設地であった。徳洲会や喜界町、工事関係者ら約50人が出席し、無事完成を祈願した。新施設は、12月1日に着工、2024年5月31日に完成予定。

 

同町湾にある現病院は、1991年8月に開設。鉄筋コンクリート造5階建て、延べ床面積6818平方メートルで病床数は89床。建物の老朽化に加え、駐車スペースが十分に確保できていなかった。

 

新施設の建設地は町防災食育センターに隣接する町有地。海抜27メートルの高台にあり、付近には喜界町役場や喜界中学校などが立地する。津波など災害時の町民などの避難場所を考慮し、町から無償貸与された。敷地は1万6369平方メートル。建物は鉄筋コンクリート造3階建て、延べ床面積8980平方メートル。205台分の駐車スペースも確保する。

 

新施設は1階に外来・検査室・レントゲン室・薬局・事務室・通所リハビリ、2階に入院病棟・検診室、3階に透析室・総務・医局・手術室・リハビリ室を配置する。1階には待合室「結いのひろば」を中央に配置し、患者同士が交流できるようなデザインにした。新施設完成後、現病院は取り壊す予定。

 

地鎮祭に続き、直会(なおらい)が執り行われた。徳洲会の東上震一理事長は、「来年で医療法人徳洲会は設立50年。災害面でも安心な場所に新しい病院を新築できることをうれしく思う。離島であっても高度医療をカバーできる受け皿の役割となる場所を作り、新しい離島医療の充実を図りたい」とあいさつ。

 

金江茂副町長は「新しい喜界徳洲会病院には、さらなる安心安全の医療の根幹になることを期待している」と祝辞を述べた。

新病院の完成予想図(竹山建設提供)