タンカンシーズン終盤へ 奄美大島

2020年03月08日

社会・経済 

シーズンも終盤に入ったタンカンが並ぶ名瀬中央青果の荷さばき場=6日、奄美市名瀬

シーズンも終盤に入ったタンカンが並ぶ名瀬中央青果の荷さばき場=6日、奄美市名瀬

 2月1日にスタートした奄美産タンカンのシーズンが終盤に入った。奄美市の名瀬中央青果㈱によると、2月の取扱数量は135㌧で、前年同期と比べ21㌧減った。同社の担当者は「数量は昨年と比べて少ないが、味や玉の大きさごとの片寄りも少なくまずまずだ」と話した。集出荷は3月いっぱいまで続く見通し。

 

 同社の集計によると、2月の取扱高は全体の数量が減ったことも影響し、前年同期と比べ約1割増の6451万円。キロ当たりの平均単価は477円で前年を101円上回った。特に奄美大島選果場(奄美市名瀬朝戸)の光センサー選果機を通して品質が保証された果実はキロ900円超で取引されたものもあった。

 

 取扱数量が前年より減ったことについて、同社の担当者は「イノシシやヒヨドリなどの被害が多かったようだ」と説明。品質などについては「糖度も高くとてもおいしい。果皮の傷などが散見されたことが課題だろう」と指摘した。

 

 同社では今シーズンから関係者からの要望もあり、荷さばき場に光センサーを通した果実、箱入り、袋詰め、加工品用と4カ所に置き場を分けた。担当者は「伝票を別にするなど生産者の手間は増えたが、ブランド化への一環でもあり、生産者らはとても協力的だ」と感謝した。