タンカン共販目標78トン 裏年影響、前期実績比19トン減 奄美大島
2024年01月19日
社会・経済
JAあまみ大島事業本部果樹専門部会(大海昌平部会長)は18日、2023年度産のタンカン出荷販売対策会議を宇検村と瀬戸内町で開いた。共販出荷計画量は22年度実績比18・9トン減の78・7トン、取扱金額は3847万5千円、キロ単価は493円にそれぞれ設定した。2月1日に宇検村の泰山武人さんの果樹園ではさみ入れ式があり、タンカン出荷が本格化する。
支所別の出荷計画は▽名瀬19・25トン(前期実績19・21トン)▽笠利0・78トン(同1・97トン)▽住用11・75トン(同24・48トン)▽龍郷7・65トン(同9・6トン)▽大和22トン(同15・23トン)▽宇検9・45トン(同12・5トン)▽瀬戸内7・83トン(同14・58トン)。今年は裏年の影響で前年より全体的に生産量が低下する見込みであることから、名瀬、大和を除く5支所で前期実績を下回る計画となった。
宇検村活性化センター結いの館、瀬戸内町のJAあまみ瀬戸内支所であった対策会議にはそれぞれ生産者約10人が出席。JA担当者からは「大きな気象災害もなく生育は良好だが、階級(大きさ)、品質は全体的にばらつきがある。収穫期までに樹上選別摘果を行い適期収穫を」と説明があった。収穫時期は平地(下場)の園地は22日から2月13日まで、山間部(上場)は2月10日から開始を周知した。
出荷時の注意点については、腐敗果・病害果の混入防止やへたの切り落としなど家庭選果の徹底を要請。収穫後に果皮を乾燥させて商品性を向上させる予措(よそ)期間(最低でも2~3日)を実施し、品質低下防止対策の強化も呼び掛けた。
奄美市名瀬の奄美大島選果場選果料は今期産タンカンから、1キロ当たり30円引き上げられ56円となる。JA担当者は引き上げ分の使途について、選果場の運営費や設備メンテナンスに約6割、奄美大島5市町村が実施するキロ26円の助成が終了した場合の積み立てに約4割を充てると説明し、理解を求めた。
対策会議は19日に奄美市と大和村、20日に龍郷町でも実施する。