ロードキル防止へ 回転灯を寄贈 事故多発道路に設置 奄美地区郵便局長会
2023年01月26日
社会・経済
奄美地区郵便局長会(会長・中島秀一東城郵便局長)は25日、世界自然遺産に登録された奄美大島の環境保全に役立ててもらおうと、環境省奄美野生生物保護センターにソーラー充電式回転灯8個を寄贈した。同センターの阿部愼太郎所長は「アマミノクロウサギのロードキル(交通事故死)対策に役立てたい」と感謝した。
環境省によると、奄美大島では国の特別天然記念物アマミノクロウサギのロードキルが2022年1月から9月末までに68件発生し、過去最多を更新している。
奄美地区郵便局長会は奄美関係の企業や団体で組織する世界自然遺産推進共同体(代表・久見木大介日本航空鹿児島支店長)の一員で、地域貢献活動の一環として寄贈を決めた。大和村思勝の同センターで贈呈式があり、中島会長が阿部所長へ回転灯を手渡した。
回転灯は日中に太陽光で充電され、暗くなると自動で点灯する仕組み。島内の事故多発道路に設置されている環境省のロードキル防止看板に取り付け、ドライバーへの注意喚起を強化するという。
阿部所長は「保全活動が奏功しアマミノクロウサギの個体数は増加しているが、ロードキルも増え続けている。回転灯を活用し、少しでも事故を減らしていきたい」と感謝。中島会長は「観光客だけでなく地元住民にも意識を高めてもらい、生き物と共存できる島になってもらいたい」と話した。