交流広げ癒やされる場に 作品販売企画で地域おこし 龍郷町秋名

2024年04月18日

社会・経済 

個性豊かなハンドメード作品が並び、人々が交流を楽しんだイベント会場=17日、龍郷町秋名

奄美群島出身・在住のイラストレーターやハンドメード作家による作品販売イベント「アンカリモーレ@荒波(あらば)のやどり」が17日、龍郷町秋名の複合施設「荒波のやどり」であった。絵画や雑貨など個性豊かな作品が並んだほか、軽食の販売やエアートランポリン設置、集落の散策ツアーもあり、立ち寄った人たちがにぎやかに交流の輪を広げた。

 

「アンカリモーレ」は「みんないらっしゃい」という意味。イベントは同町在住の大司綾子さん(55)が、地域の文化発信やシマ(集落)おこしを目的に初めて企画した。一般社団法人「Em’ore秋名」(村上裕希代表理事)とも協力し、今後は月1回の実施を目指す。

 

会場では泥染めのひもを編んで制作したキーホルダーやアクセサリー、大島紬小物、奄美の自然をモチーフにした絵画作品などを販売。訪れた人たちは出品者らと会話を楽しみながら作品を手に取り、気に入ったものを購入していた。

 

奄美市笠利町から訪れた宇多三華さん(38)は「ハンドメード作品を見るのが好き。幅広くいろんな物があってすごいなと思った。(イベントが)定期的にあると外出の機会にもなる」と喜んだ。

 

大司さんは、鹿児島大学が実施する「奄美環境文化教育プログラム・実装プログラム」に参加し、地域資源の活用や発信の仕方などを学んだという。「稲作文化が残り、昔ながらの生活を大事にしている秋名を知ってもらいたい。人々が交流して楽しみ、いろんなアートを見て癒やされる場になれば」と語った。