奄美空港でも離着陸訓練 F15戦闘機4機が飛来 自衛隊統合演習

2023年11月18日

社会・経済 

接地後停止することなく滑走し離陸する那覇基地のF15戦闘機=17日、奄美市笠利町の奄美空港

徳之島空港で13、15の両日に行われた航空自衛隊のF15戦闘機が離着陸する「タッチ・アンド・ゴー」訓練が17日、奄美空港(奄美市笠利町)でもあった。奄美空港での実施は初めて。奄美空港屋上の送迎デッキには100人以上の住民らが訪れ、戦闘機が滑走路に接地後、停止することなく離陸していく様子を見守った。

 

10日から全国各地で実施されている自衛隊統合演習の一環。タッチ・アンド・ゴーは▽離着陸▽上昇▽旋回▽水平飛行▽降下│といった操作が含まれるため、民間機を含め機体操縦の基礎的な訓練として行われている。

 

航空自衛隊の主力戦闘機F15を使った訓練が奄美空港で行われた理由について、防衛省統合幕僚監部は「国家安全保障戦略に基づく民間空港の利用の一環で調整の結果、奄美空港となった。経路の確認や慣熟が目的」としている。

タッチ・アンド・ゴー訓練が始まるのを待つ一般市民=17日、奄美市笠利町の奄美空港

 

17日は午後4時から10分ほどの間、航空自衛隊那覇基地所属第9航空団のF15戦闘機4機が次々に飛来。夫婦で見物に訪れた龍郷町の自営業男性(50)は「有事の際に国を守ってくれるのは自衛隊。このような訓練は必要だ」とコメント。横断幕を掲げて抗議した奄美市名瀬の会社員女性(60)は「民間空港でこんな訓練を行うことは許されない。戦争につながる訓練だ。先の大戦で多くの犠牲者を出した歴史を忘れてはいけない」と話した。