通所事業所を避難所に 台風災害時、要介護者など受け入れ 奄美市と2団体が協定

2022年09月15日

社会・経済 

福祉避難所の指定と運営に関する協定を結んだ奄美市と奄美大島介護事業所協議会、県介護支援専門員協議会奄美大島・喜界支部の代表者ら=14日、奄美市役所

奄美市と奄美大島介護事業所協議会(盛谷一郎会長)、県介護支援専門員協議会奄美大島・喜界支部(中里浩然支部長)は14日、福祉避難所の運営と指定に関する協定を結んだ。デイサービスなどを行う市内7カ所の高齢者通所サービス事業所を、台風による災害時の福祉避難所として指定。事業所を利用する要介護者、要支援者の避難場所として受け入れる。

 

福祉避難所とは、高齢者や障がい者などの特別な配慮を必要とする要配慮者を受け入れるための設備や人材を備えた避難施設。同市はこれまで6カ所の入所施設や医療機関と協定を結んでいる。

 

奄美市は新型コロナウイルス感染拡大の影響も踏まえ、既存の福祉避難所だけでは受け入れが困難と判断。台風の襲来増が懸念される時期を迎えることから、新たな福祉避難所を確保しようと両団体に相談し、通所サービス事業所の活用が決まった。

 

締結式で安田壮平市長は「災害時に特別な配慮が必要な高齢者の避難に協力をいただくことは、市民の生命を守るための大きな力になる」と期待を込め、盛谷会長は「市民の方が安心して過ごしていける環境が整うことは喜ばしい」と話した。