6月中旬出荷開始へ 奄美大島産パッション 日照不足、例年より3週間遅れ JAあまみ大島事業本部

2022年06月08日

社会・経済 

2022年度産の出荷計画などについて報告があった協議会=7日、奄美市名瀬の奄美大島選果場

JAあまみ大島事業本部(奄美市名瀬、國塚秀三郎本部長)は7日、奄美市名瀬の奄美大島選果場で奄美大島産パッションフルーツの出荷協議会を開いた。2022年度の出荷計画は販売量2345キロ、販売額304万8千円。前年度計画よりそれぞれ555キロ、43万2千円の減。出荷開始は例年より3週間程度遅い6月中旬を予定している。奄美大島選果場と笠利、宇検、瀬戸内の各支所で8日に集荷を開始する。

 

生産者や行政担当者21人が参加。JAの担当者がパッションフルーツの生産状況を報告した。21年度の販売実績は販売量3258・2キロ。支所別では▽名瀬1748・2キロ▽笠利100・6キロ▽住用1041・3キロ▽宇検139・1キロ▽瀬戸内229キロ│。販売額は410万2千円で、加工品を含む1キロ当たり平均単価は1258円だった。

 

22年度の支所別の販売量は▽名瀬1270キロ▽笠利400キロ▽住用300キロ▽宇検125キロ▽瀬戸内250キロを計画。1キロ当たり平均単価は前年度計画より100円高い1300円を見込む。

 

宅配やふるさと納税向けを中心に販売を進めて農家手取りのアップを目指す。県内外の市場について、JAの担当者は「新型コロナウイルスの影響が心配ではあるが、順調な販売が見通せると聞いている」と述べた。

 

今年度産は12~2月に曇天が続いて生育が遅れ、開花時期も遅かった。5月に雨が多く、日照時間が平年の半分程度にとどまったことで収穫時期が遅れ、小玉傾向となっているという。

 

JAの担当者はこれから8月にかけて気温が平年並みか、やや高い予報となっているとして、「青落ちやしなびが出やすくなる。ハウスの温度管理をしっかりしてもらいたい」と呼び掛けた。

 

生産者から化粧箱のデザインの刷新を求める意見があったほか、肥料や資材の高騰を見据えた販売価格の値上げ要望もあった。