DX、DMO先進事例学ぶ ヨロン島観光協会がセミナー
2023年01月28日
社会・経済
デジタル技術を活用した業務や企業そのものの変革などを意味するDX(デジタルトランスフォーメーション)のセミナー(ヨロン島観光協会主催)が23日、与論町役場多目的ホールであった。インターネットによるリモート参加も含め町内の宿泊、飲食の両業者、議員ら約40人が参加。地域と協同して観光地づくりを行うDMO(観光地域づくり法人)として活動する岐阜県の下呂温泉観光協会、瀧康洋会長を講師に、デジタルを活用した集客増への取り組みなど先進事例を学んだ。
下呂温泉は2011年の東日本大震災の影響で宿泊客が一時激減したものの、行政、民間、地域が一体となったDXの取り組みなどが功を奏し、回復。下呂温泉観光協会は16年にDMO登録し、地元ならではの資源を生かすエコツーリズムを組み合わせた「E│DMO」を確立し、注目されている。
講演で、瀧氏は「観光にはマーケティングとプロモーションが大事」とし、宿泊客数の推移、交通手段別宿泊客推移など過去十数年間のデータを示しながら、下呂市と下呂観光協会が行ったデジタル活用によるさまざまな集客の施策を解説。調査事業から始まり、約2カ月で集客増につながったとした。
DMOの活動を始めるに当たっては「客観的な事実に基づくデータで現状を把握すること。データに基づいて論理的に組み立てられた事業は検証可能で、計画された事業の成功率が高くなる」などと助言。「DMOは私たちのまちと未来を変える力がある。観光というと派手に聞こえるが、地道にやっていくことが確実な成長につながる」と強調した。
参加者からはリピーター率の取得方法や個人客の集客方法、DMO登録などについて質問があった。