児童の集団接種始まる 新型コロナワクチン 奄美市、龍郷町合同で

2022年04月24日

社会・経済 

新型コロナワクチン集団接種会場の奄美ワクチンセンター=23日、奄美市名瀬の奄美文化センター

奄美市と龍郷町に住む5~11歳の児童を対象とした新型コロナウイルスワクチンの集団接種が23日、同市名瀬の奄美文化センターに設置された「奄美ワクチンセンター」で始まった。県全体で過去最多水準の新規感染確認が続く中、会場を訪れた児童の保護者からは「(未接種のまま)感染した場合の重症化が心配」「今後も感染予防を続けたい」などの声が聞かれた。ワクチンセンター側は感染予防効果や副反応などを理解した上で接種を判断するよう呼び掛けている。

同センターによると、接種対象の児童数は奄美市と龍郷町合計約3000人。23日は2市町合わせて198人の予約が入った。

接種を受けた小学6年生女児の母親(47)は「娘は呼吸器系が弱く、感染すると重症化が怖い。家族で娘だけが未接種だったので、接種できてよかった」と安心した様子。

小学生の子ども2人と訪れた40代の母親は「夫も交えて話し合い、みんなで納得して決めた。(ワクチン未接種の)2歳児もいるので、引き続き感染予防には気を付けたい」と、感染対策への心構えを話した。

児童に接種したワクチンはファイザー製で、2回目の接種日は5月14日。同センターでは集団接種第2弾(1回目・5月23日、2回目・6月11日)も計画されており、宇検村と瀬戸内町を加えた計4市町村合同で実施する予定という。

予約状況について、奄美市新型コロナワクチン接種推進室は「第2弾はまだ空きがある」、龍郷町の担当者は「大人に比べると希望者は多くない印象。対象者に対する予約率はまだ1割程度」とした。

今月に入り、県全体では数百人単位、奄美群島内でも数十人単位の新規感染確認が続き、若年層の感染拡大も指摘されている。一方、小児へのワクチン接種について、副反応や後遺症などを不安視する声も根強い。

同センター側は、接種は自己判断とした上で、希望者に対しては「安全にワクチン接種できる環境を整えており、安心して予約、来場してほしい」と呼び掛けている。