相撲競技が閉幕 開催3日間、観衆で盛況 奄美市 かごしま国体
2023年10月16日
スポーツ
特別国民体育大会「燃ゆる感動かごしま国体」の相撲競技最終日は15日、奄美市の名瀬運動公園サンドームであった。1チーム3人制の成年男子は決勝トーナメントがあり、鳥取が14年ぶり3回目の優勝。個人戦は川渕一意(日大、石川)が制した。同日は高円宮家の承子さまが観覧のため来場。島内外から詰め掛けた観衆が会場を埋め、3日間の日程を締めくくった。
オール奄美出身者で構成した鹿児島勢は前日の成年団体予選で敗退したため出場はなかったが、15日も迫力ある相撲を一目見ようと約800人が来場。勝敗が決まると選手をねぎらう太鼓の音や拍手が会場に響いた。観覧のため訪問された承子さまがサンドームに入退場した際は競技を一時中断。拍手でお出迎え、お見送りした。
3日間の日程を終え県相撲連盟の倉園一雄会長は5位入賞を果たした少年団体の健闘をたたえ、「日本相撲連盟からも『いい大会だった』と言っていただいた。例年観客が少ない国体相撲競技最終日にも多くの人に来場いただき、会場を盛り上げてくれたことに感謝。大会開催の準備に長期間携わった実行委員会のことを思うと感極まった」と総括した。
同国体奄美市実行委員会事務局の田中厳事務局長(市スポーツ推進課長)は「新型コロナによる延期や会場変更はあったが、選手が無事来島して全行程を終了したことが一番うれしい。運営を支えてくれたボランティアや他の部署から動員した市職員、連日応援してくれた市民に感謝したい。国体を通じて若い人たちも相撲の魅力を発見して、競技の発展につながれば」と述べた。
14、15の両日観戦に訪れた会社員の野村和之さん(53)=奄美市名瀬=は「国体は鹿児島で約50年ぶりの開催。次は見られないと思って観戦した。選手がぶつかる音や攻防のスピードは、島で開かれる大会と比べ物にならない迫力で、思い出に残る大会だった」と話した。