年度内供用目指し急ピッチ-網野子バイパス

網野子バイパス、本年度供用開始へ写真 丸山 瀬戸内町と奄美市住用町間の峠越え解消に向け県が進めている国道58号網野子バイパス整備事業は、2014年度内の供用開始を目指し工事が急ピッチで進んでいる。13年度末の進捗(しんちょく)率は事業費ベースで98%に達しており、現在は網野子トンネル内の路面舗装や照明、防災設備、トンネルと現道を連結する取り付け道路などを整備中。バイパス開通に伴い、奄美大島の北部と南部を結ぶ国道58号の最後の難所解消がいよいよ実現する。

 バイパス整備は03~14年度の継続事業。県大島支庁瀬戸内事務所によると、バイパス全長は6820㍍(2車線、幅員6㍍)で、事業費総額約150億円の80%を国が負担し、住用町役勝―瀬戸内町勝浦間に網野子トンネル(延長4243㍍)と、勝浦トンネル(1122㍍)を整備する。

 勝浦トンネルは既に10年3月に開通しており、網野子トンネルも12年末に貫通した。本年度行う網野子トンネル内の舗装や排水溝、照明などの整備は、昨年度からの繰り越しも一部含んでいる。同トンネルは奄美最長で、県内でも出水市の国道504号で整備中の北薩トンネル(4850㍍)に次いで2番目の長さとなる。
 網野子峠は高低差が360㍍、カーブが36カ所ある交通の難所。バイパス開通に伴い、距離で3・4㌔、車での所要時間は現在の約18分が約8分へと短縮される。
 同峠では過去に、豪雨や台風などによる土砂崩れも発生。10年の奄美豪雨では斜面崩壊や道路損壊が相次ぎ、約1カ月間、全面通行止めとなって住民生活に大きな影響を及ぼした。
 こうした状況を踏まえ、瀬戸内事務所建設課ではトンネル整備に伴い災害時の交通手段が確保されると説明。奄美大島の南部と北部の交通アクセス改善で物流や人的交流のスピードアップが図られ、農業や水産業、観光業などへ多面的な波及効果も期待される。
(写真:本年度の供用開始を目指す網野子バイパスの網野子トンネル坑口=12日、瀬戸内町)