伊田氏、初陣飾る 24年ぶり新町長誕生 伊仙町長選

2025年05月12日

政治・行政

支持者に担がれて当選を祝う伊田正則氏=11日午後9時半ごろ、伊仙町伊仙

【徳之島総局】大久保明前町長(70)の任期途中での辞職に伴う伊仙町長選挙は11日、投開票が行われた。無所属新人で前伊仙町教育長の伊田正則氏(66)=崎原=が、同じく無所属新人で元高校校長の盛初弘氏(63)=目手久=を285票差で退け、初当選を飾った。投票率は92・53%で前回(92・85%)を0・32ポイント下回った。

 

同町の新町長誕生は24年ぶりで、新人同士の一騎打ちは1993年以来32年ぶり。

 

投票は午前7時から午後6時まで、町内8カ所で行われた。午後8時から伊仙町役場4階の議会議事堂で開票され、同9時に確定した。

 

伊田氏は高齢化が進む中、持続可能な農業ができるよう、牛ふんなどを発酵・乾燥させて粒状に形成する「ペレット堆肥」の普及や、児童生徒たちへの英語教育の推進などを掲げ選挙戦を展開。大久保前町長の支持基盤も受け継ぎ支持を訴え、2386票を獲得した。

 

盛氏は「稼ぐ力と人を生かす政治」をスローガンに、財源確保のための事業推進課新設や、多様な人材の採用による役場業務の充実、しがらみのない町政運営などを訴え選挙戦を展開。23年半続いた旧町政への批判票取り込みを狙ったが及ばなかった。

 

当日有権者数は4899人(男2475人、女2424人)。投票者総数は4533人(男2313人、女2220人)で、有効4487票、無効46票だった。