世界遺産センター 来館2万5千人 奄美大島
2022年09月06日
世界自然遺産
環境省が奄美市住用町に整備した奄美大島世界遺産センターは7月26日のオープンから、多くの観光客や地元住民らでにぎわっている。夏休み中の来館者数は1日平均695人と好調に推移し、8月末で延べ2万5740人に達した。同省奄美群島国立公園管理事務所の阿部愼太郎所長は「奄美大島の自然や野生生物のことを多くの人が知ってくれるのはうれしい。世界遺産について学んで、現地へも足を運んでほしい」と述べた。
世界遺産センターは、奄美・沖縄の世界自然遺産登録から1年の節目に合わせてオープンした。カヌー体験などで人気の「黒潮の森マングローブパーク」に併設。奄美の森を再現したジオラマに、動植物135種の剥製や模型が展示され、大画面の映像や音響と合わせて日夜で移り変わる自然を疑似体験できる。
夏休み中は家族連れなどが訪れ、森を散策するように生き物の鳴き声に耳を澄ませたり、観察装置を使って生き物を探したりと展示を楽しむ姿が見られた。
環境省や島内5市町村などでつくる世界遺産センター管理運営協議会によると、来館者数はオープンから13日目の8月7日に1万人を突破し、21日に2万人を超えた。オープン後最初の日曜日となった7月31日が1395人で最多だった。
同協議会の岩元宝事務局次長は「『感動した』と言ってもらったり、おおむね満足してくれているのでは」と話す。一方、動植物の剥製や模型の中には破損してしまったものもあり、「興味があるのは分かるけれど、展示物には触れずに観察を楽しんで」と呼び掛けている。
同センターでは展示室の映像の一部や動物の鳴き声などの音声が季節ごとに入れ替わる。9月1日からは「秋」の展示となっている。