多様な仕事内容学ぶ 中高生が建設現場見学 けんせつLABO 県建設業青年部会奄美支部

2022年08月18日

子ども・教育

砂防えん提の建設現場を見学する参加者ら=17日、奄美市名瀬

鹿児島県建設業青年部会奄美支部(前田浩寿支部長)が主催する、中高生向けの建設現場見学・勉強会「けんせつLABO」が17日、奄美市名瀬であった。奄美大島の中高生15人が参加し、防波堤の本体部となるケーソンや砂防えん提の建設現場を見学。防災や土木に関する講座もあり、参加者らは建設業の多様な仕事について理解を深めた。

 

若い世代に建設業の魅力を知ってもらい、職業選択の幅を広げてもらおうと2021年から実施している。開催にはあまみエフエムが協力した。

 

参加者らはまず、同市の名瀬港旧商港区を訪れ、徳之島町亀徳港の防波堤に使われるケーソンの製作現場を見学。この後、同市名瀬の与蓋川で通常砂防工事の現場も見学し、土砂・流木をせき止める砂防えん提の役割や種類、作業員らの仕事内容などについて学んだ。

 

座学では防災勉強会があり、参加者らは避難グッズの確認などを通して防災への意識を高めた。土木工学に関する講座も行われ、県大島支庁の木佐貫浄治建設部長(55)が、公共事業としてトンネルや橋が建設される過程などについて説明した。

 

参加した大島高校3年の松元智菜さん(18)は「建設現場にもIT技術が活用されていることに驚いた。現場で働く女性が増えていることも初めて知り、視野が広がった」と感想を話した。

 

前田支部長(40)は「建設業は担い手が少ないのが現状。地図に残り、人々の生活を守るやりがいのある職業であることを知ってほしい」と語った。