想像力、思いやり心育む 障がい、高齢者の疑似体験 大和中
2023年03月18日
子ども・教育
大和村の大和中学校(抜水茂樹校長、生徒31人)の体育館で15日、車いす体験と高齢者の疑似体験があった。2年生4人が参加。障がい者や高齢者が感じる心身の状態を知り、想像力や思いやりの心を育んだ。
総合的な学習の時間を活用し、同校が毎年取り組む活動の一環。講師は同村社会福祉協議会の通所介護事業所管理者を務める川下光さんが担当した。
生徒らは2グループに分かれ、車いすの乗車と押す係を交代で実施。車いすに乗るのも、押すのも全員が初めてだった。川下さんは、車いすを押す際のポイントとして①手足の位置を確認②動くときには声掛けを行う③ストッパーを確認―と指導。生徒らは段差や柔らかいマットの上で車いすを押し、操作の難しさを実感。同時に乗る側の気持ちも体感した。
続いて、手足の重りや腰の可動域を制限するバンド、視野を狭めるゴーグルと耳当てなどの「高齢者疑似体験セット」を身に着けて、高齢者の生活環境を体験。指が動きにくい状態で箸を使ってアズキをつかんだりして、高齢者の生活の困難さを実感した。
体験を終えた重田好華さん(14)は「体が思うように動かないことの大変さが分かった。コミュニケーションを取り合うことの大切さを知ったので、街中で困ってる人がいたら手助けしたい」と話した。