慣れず苦戦も「かわいい」 奄高生、大島紬の着付けに挑戦
2022年09月15日
子ども・教育
奄美市名瀬の県立奄美高校(田中耕一郎校長、生徒395人)で14日、本場奄美大島紬の着付け教室があった。3年間通して大島紬に理解を深める家政科特別講座の一環で、この日は3年生9人が受講。慣れない着物に苦戦しつつ「着心地が良い」「かわいい」と親しんだ。
教室は地元の伝統工芸品である大島紬を深く知り、着こなす技術を継承することが目的。家政科3年生18人が2班に分かれて受講する。このほか同科では1年生が泥染め体験、2年生が図案作成・機織り体験を行い、製造工程や紬の歴史などを学んでいる。
着付け教室の講師は奄美群島地域産業振興基金協会を通じて派遣された碩サナエさん、朝木綿子さん。肌じゅばん(肌着)の上に長じゅばん(着物)を羽織り、帯を結ぶまでの一連の流れを指導した。2人は「もともと大島紬は奄美の普段着。身近に感じてもらいたい」と語った。
受講した生徒の多くが、大島紬を着用するのは初めて。平鈴音さんは「浴衣が好きなのでうれしい。着やすいけど島の伝統という重みは感じる」と感想。同校の郷土芸能部で着付けてもらった経験がある久保ひかりさんも「自力で着るのは難しい。勉強になった」と話した。