新たな一歩踏み出す門出祝福 中学生970人が卒業 奄美群島

2023年03月15日

子ども・教育

卒業証書を受け取る市中学校の大川さん=14日、奄美市住用町

奄美群島の中学校と小中併設校で14日、2022年度卒業式が行われた。県大島教育事務所によると、大島地区内では970人(男子512人、女子458人)の中学生が卒業(2月10日現在)。卒業生がゼロの中学校は奄美市の崎原、瀬戸内町の篠川、池地、与路の4校で、卒業生が1人の中学校は奄美市の市、徳之島町の手々の2校だった。各校では9年間の義務教育課程を終え、新たな一歩を踏み出す生徒たちの門出を祝福した。

 

市中学校唯一の卒業生 市小中学校

 

奄美市住用町の市小中学校(中山克彦校長)では、唯一の中学3年生、大川亮耶さんを含む小中3人が卒業を迎えた。式典には児童生徒や教職員はマスクを外して出席し、国歌や校歌も斉唱。保護者や来賓、地域住民など約40人が来場した。

中山校長は「学んだことに誇りと自信を持ち、夢に向かって大きく羽ばたくことを願っている」と卒業生たちを激励。在校生代表の東田侑大さん(中学2年)は送辞で「いろいろなことを教えてくれた亮耶さんの存在は大きい。かけがえのない思い出を忘れず、残されたメンバーで市小中を盛り上げていく」と伝えた。

大川さんは答辞で、9年間を過ごした同校での思い出を振り返り、東田さんとサッカーを通して絆を深めたエピソードも紹介。「今まで支えてくれた皆さんに感謝し、自分の選んだ道をまい進する」と力強く誓った。

最後は児童生徒全員で「仰げば尊し」を合唱し、卒業生たちを見送った。