生徒らドローン操縦に挑戦 町内の活用方法へ理解深める 実証実験中のJALが教室開催 古仁屋高校
2022年10月16日
子ども・教育
瀬戸内町の県立古仁屋高校(米澤瑞代校長、生徒84人)で15日、「ドローン教室」があり、同町内でドローンの実用化に向けた実証実験を行っている日本航空(JAL)の社員ら3人が講師を務めた。1~3年生の生徒7人が参加。座学や操縦体験などを通して、同町での実証実験の内容や、実用化が進められているドローンの活用方法への理解を深めた。
町企画課が同校生徒を対象に今年9月から実施している探究学習「ざ・シマ学」の一環。地域住民との交流や、島に貢献する人材の育成などを目的に、毎月1、2回の講座を計画している。生徒らはさまざまな体験活動を行い地域について知り、課題解決策や活性化のアイデアなどを考える。
今回のドローン教室では、同社エアモビリティ創造部の筈見昭夫部長(55)がドローンの種類や機能について解説。一般的な撮影用途のほか、農薬散布や物資運搬、災害時の初動調査など多様な活用方法を挙げた。実用化に向け、町と連携して今年度から開始した実証実験についても説明し「近い将来、瀬戸内町にドローン関連の新たな仕事が生まれるかもしれない」と強調した。
後半は体育館に移動し、直径60センチ、重さ1・3キロの空撮用ドローンの操縦を体験。同社社員の指導の下リモコン操作に挑戦した生徒らは、安定して飛行する機体を興味深そうに観察していた。2年生の川上ゆいさん(17)は「操縦は思った以上に難しかった。ドローンの活用で集落の人たちの生活が助かり、瀬戸内町がより良くなれば」と感想を話した。
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瀬戸内町は2020年、ドローン活用に向けた包括連携協定をJALなど4社と締結。離島地域を含む町内での安定的な物資輸送や災害時の対応などに役立てようと、国の交付金を活用して事業を推進してきた。
今年度からは実際にドローンを使った実証実験を開始。24~27日には同町古仁屋と加計呂麻島、請島、与路島などをつなぎ、日用品や医薬品の輸送や災害を想定した初動調査・緊急物資運搬などの検証を行う予定だ。