経験踏まえ思い伝える 生活体験発表大会 奄美高校定時制

2023年09月22日

子ども・教育

学校生活から学んだことや意識の変化について語り、最優秀賞を受賞した神崎亜衣さん=20日、奄美市名瀬の奄美高校

県立奄美高校定時制(脇浩一校長、生徒25人)の第54回校内生活体験発表大会が20日、奄美市名瀬の同校であった。生徒代表6人が登壇。過去の経験や高校入学の経緯を振り返り、仕事と学業の両立から学んだこと、自身の成長や心境の変化、今後の目標などについてそれぞれの思いを語った。最優秀賞には2年の神崎亜衣さん(17)、優秀賞には2年の島田信愛さん(16)と3年の前里一成さん(17)が選ばれた。

 

大会は、学校生活を通して学んだことを発表し、多くの人々に共感と励ましを与えることを目的に毎年開催。生徒たちは1学期から準備を始め、自身の経験や思いを文章につづった。

 

神崎さんは「過去と未来の自分に勝つために」と題して発表。古里の沖永良部島を離れ、一人暮らしをしながらアルバイトと学業に励む中で「物事をいろんな面から捉えることができるようになった」と意識の変化を話した。進学という目標に向け、「自分自身が昨日より今日は成長できたと思えるように過ごしたい」と力を込めた。

 

島田さんは、何事も中途半端に投げ出すことが多かった中学校時代を振り返り、アルバイトを通して学んだ継続の大切さについて話した。前里さんは、過去にいじめられて傷ついた経験を踏まえ、悩みを相談できるアプリの開発や介護職など「いろいろな観点から人々の支えになる仕事をしたい」と将来の目標を語った。

 

藤山和樹教頭は「人前で伝えるという経験は大事。悩みやつらいことも文章で表現できていた。これを将来にも生かしてほしい」と講評。表彰式では脇校長が最優秀賞、優秀賞の賞状を生徒たちに手渡した。

 

入賞した3人は10月15日に鹿児島市の県立開陽高校で開かれる県大会の出場権を得た。